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みなさまのお作品

前ページに続きまして
9月に仕上がりましたお作品です!

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いつも精力的なIさま!
目のお具合がお悪い中
いつも頑張って通って下さっております。
本当に頭が下がります・・・
目にご負担のないように、
あまり細かい作業にならないように気を付けおります。

薄桃色の桔梗、とても珍しいです。
背景を黒にすることで
夏というか初秋の涼やかさが伝わります。
植物の自然なゆらぎもよくとらえておられます。
桔梗はとても難しいのですが
大変素敵に仕上がりました!



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お次Nさま!
お得意の富士山ですが
今回は有難くも私の作品を模写してくださいました。
自分でも試行錯誤で制作しておりますので
今になってみるとどうやって描いたのかよく分からない部分も多く・・・
しかしNさまの方であれこれ観察してくださり
実物以上に素敵なお作品になりました!
有難いことです~(#^^#)
私もこんな風に8号くらいの富士山も描いてみようかなと勉強になりました!
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やっかいな雲もバッチリ決めて下さり・・・
金箔も頑張りましたね~
素晴らしいです!

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Sさまのモクレンです!
赤い色味を悩んでおられましたが
奥は紫がかった赤
手前は朱色でメリハリがつきました。
背景は少し曇った感じと
眩しい光の感じが出ていて
春らしい印象になりました。
いつも丸子川周辺を散策しておられるSさま
自然の様子を捉えるのが大変お上手です!
次回また楽しみにしております!

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お次はOさま!
山野草にお詳しいので
今回も山野草で!
え~と・・・なんて名前でしたか・・・
レンゲショウマ?だったかな?

儚く透明感あふれる清楚なお花です・・・
実物も見てみたいです・・・
少し湿った日陰にひっそり咲いている感じが
本当によく出ております。
Oさまは随分と腕を上げられました
しみじみと感心いたしております・・・

真ん中あたりの白く色づいてきた蕾が可愛くて気に入っております!

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最後はUさまです!
今回、早かったですね~!
あっという間に仕上がりましたね!
花びらのひらひらした感じがとても良いです。
スイスイお描きになって
形の取り方がお上手です。
毎回、額に入れて飾ってくださいね!
実は私は菖蒲は描いたことがないのですが
こうして拝見しますと自分も描いてみたくなります・・・

7月、8月、9月と
皆さまお暑い中本当によく制作されました!
こちらがパワーを頂いております!
いつもいつも本当に有難うございます!





# by akikomoriya | 2019-09-24 00:02 | SBS学苑 日本画教室

みなさまのお作品



虫の声が涼やかに響き渡っております。
秋ですね~みなさまいかがお過ごしでしょうか?
この暑さの中も、SBSのみなさまご熱心にお教室にお通い下さり
本当にありがたく思います。
私よりも制作のペースが早いので
こちらも頑張らないとと励みになっております!

今日は二か月分のお作品をご紹介しますので
二回に分けてアップしたいと思います(^O^)/

まずはいつもさわやかな笑顔のTさま!
可愛らしい勿忘草をモチーフに
涼やかなお色味で仕上げてくださいました。
なんとご自宅で2作目も取り組んでくださりびっくり!
蝶々もいいですね~私もこんな絵を描いてみたいです!
Tさまのお優しいお人柄がお作品に溢れております・・・

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男性で頑張っていらっしゃるUさま!
絵の具の扱いがいつも大変大胆でいらっしゃるので
とてもハラハラ・・・
しかし!
最終的にはいつもとっても素敵に仕上がるのですね~!
大変不思議なUさま・・・
はっきりとした群青に白牡丹・・・
こういう配色もあるのかとこちらも勉強になります<(_ _)>
いつも有難うございます<(_ _)>

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かなり長いお時間を掛けてじっくりと取り組んでくださいました。
Kさまの模写「安田靫彦の額田王」です。
背景の淡い色味は碧玉を使い分けました。
お召しになっている着物は
緋色や橙色はご身分の高い方でないと身に着けられないお色です。
金色の模様がとても丁寧に描けています。
模写をすると
見ているときは気が付かなかった部分も理解されてきますので
大変勉強になります。
高貴なお作品、ぜひご自宅に飾ってくださいね~(#^^#)

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そしてNさま!
グレートーンがお得意で
いつも大変お上品なお作品です。
白い花の陰影がとても良い感じに入っています。
また緑の彩色も
微妙な塗分けがとても自然で素敵です。
本当に生きているような、ふと風が通り抜けるような
清々しい仕上がりになりました・・・
初夏の爽やかさが伝わってまいります・・・
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アップにしても綺麗です!
素晴らしい!

ではこのあと次のページに移動します!
続けてご覧くださいませ!




# by akikomoriya | 2019-09-23 23:44 | SBS学苑 日本画教室

ジャポニスムふたたび 52話

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暑さ寒さも彼岸までとは言いますが
やっと涼風吹いてきましてホッとしております。
しかしながらこの暑さで
昆虫たちもだいぶん打撃を受けたことと思います・・・
あまり暑いと卵が孵化しないのだそうです涙
地球上の生物多様性が守られるように・・・

ジャポニスムふたたび  52話

 小さな生き物 はかない「美」         森谷明子

古今東西、絵を描くということは、手間も費用も掛かるものである。それはいつの世にも贅沢なものであり、当然のことながら、「絵に描いてまで残しておきたい」と思うだけの、価値あるものを描くことになる。

したがって、描かれたもの(作られたもの)を見ていくと、それぞれの民族がそれぞれの時代において、何に対して価値をおいているかがはっきりと見えてくるから面白い。

そうした視点で日本の芸術表現を覗いてみると、実に多様な生物が登場する。鶴や虎となどのめでたい動物はもとより、兎やカエル、猿がくり広げる鳥獣戯画は現在でも人気がある。また、煙草入れや印籠には鳥や魚、亀、ヒトデなどの小動物が、さらに家紋になると、蝶や蛤といったより小さな生き物の意匠が見られる。

それはまさに生物多様性を反映した、大変賑やかな世界である。清少納言の枕草子には「なにもなにも 小さきものは みなうつくし」とあるが、日本人は、より小さいもの可愛らしいものに、命の有難さや美を感じる民族であった。

表現における生物多様性は、ジャポニスムを通して西洋にも伝播した。

北斎漫画には、ありとあらゆる生き物が賑やかに登場するが、それに影響を受けたエミール・ガレは、トンボやバッタ、蝶、カブトムシ、ヒトデやタツノオトシゴなどを装飾的に表現した。それは人物表現を主体としてきた西洋の芸術史上、大変画期的な出来事であった。

たとえ百万遍の言葉を尽くして「トンボは美しく価値のある尊い存在だ」と語ったところで、決して理解されることはなくとも、トンボをモチーフにしたガレの美しいガラス工芸を一目見ることで、「トンボ」という小さく儚い命に美を感じることができるようになり、そこに社会常識や価値基準の変革が起こる。 

その変革こそが、19世紀ジャポニスムの最大の功績であると私は思う。



# by akikomoriya | 2019-09-23 23:01 | ジャポニスムふたたび

ジャポニスムふたたび 51話 叶わぬ元老の夢 令和の時代こそ

暑い暑いと言いつつも、朝夕すっかり涼しくなりました。
来年も再来年も、この先ずっとこんなに熱いのでしょうか・・・
大変なことであります・・・
地球の悲鳴をよそに
人間社会は呑気に小競り合いを繰り返す日々でございます。
紀元前から進歩しない面々に、さらなる進化を求めます・・・
では8月26日朝刊「ジャポニスムふたたび」です♪

「叶わぬ元老の夢 令和の時代こそ」      森谷明子
 ユネスコ(国連教育文化科学機関)の主眼は、お互いの文化を理解することで平和を実現しようとする取り組みである。
 自国を守るための軍備増強と同盟国の結束が、紀元前からいつの時代でも行われてきた取り組みであるとしたら、第二次世界大戦の反省から提唱されたこの「文化の理解で平和を実現」という発想は、人類にとってかなり画期的な試みである。
 しかし、日本が戦前軍国化に傾倒する真っただ中で、すでにそうした理念を提唱していた人物がいる。激動する大正昭和期の政治を指南し続けた最後の元老西園寺公望である。晩年は静岡市清水区興津の「坐漁荘」に居を構えたこともあり静岡にも縁が深い。
 平和外交で知られる西園寺公望は、「文化の国日本」を世界に示す重要性を知り、「ジャポニスム」を積極的に推し進めた人物でもあった。「日本は強い国でなくていい、世界から尊敬される国になるべきだ」という言葉には、彼が理想とする日本の姿が端的に表現されている。
 しかしながら、その志とは逆に日本は「文化の国」ではなく「強い国」に向かって舵を切ることになった。
 さて、この夏休みも静岡ユネスコ協会では、小学生を対象としたユネスコ絵画展を企画募集している。名所旧跡や家族の思い出など、それぞれが大切にしているふるさとの景色を一枚の絵にすることで、守るべき風景を再認識してもらいたいと願い、今年で22回目の開催となる。
 今自分が住んでいる街の価値を知りそれを伝える。また逆に、誰かにとってかけがえのない風景を、自分事として守ってあげられるよう行動する。そうした文化に対する深い認識を持った子どもたちが、静岡の街から多く育つよう願っている。
「文化で平和」。叶わなかった興津元老の夢も、令和の御代にこそ実現してほしいと思う。
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# by akikomoriya | 2019-08-27 10:21 | ジャポニスムふたたび

みなさまのお作品♪

今年の梅雨は涼しく過ごしやすいですが
だんだん農作物が心配になって参りました。
暑ければ暑いで、寒ければ寒いで
心配事は絶えませんが
それでもこうして日々過ごさせていただいているだけでも
本当に有難いことだと思います。
ましてや
好きな絵を描いて暮らせる贅沢に
日々申し訳なさを感じます。
世界中で絵を描くのが好きな子どもはそれこそゴマンとおります。
その中で、生涯を通じて絵を心の友に生きていく余裕のある人が
どれだけいることでしょう。

天然石や色ガラスという高価なものを砕いて作った絵の具を
贅沢にもふんだんに使って制作できる幸せをかみしめつつ
使う絵の具すべてに関わる人々の労にあらためて感謝したいと思います。

さてさて前書きが長くなりましたが
SBSのみなさま
日々精進され、ぐんぐんと腕を上げておられます!

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まずはベテランのHさま!
春らしい猫柳です。
「春は黄色から」と申しますが
黄色はなかなか難しいお色です。
なんといってもすぐに濁るのです。
胡粉やお得意のグレートーンで押さえながら
春先の柔らかい光を表現してくださいました。
猫の毛のような房も丁寧に描けています。
黄色、白、赤い芽、グレーが大変調和しているお作品となりました♪
慣れた筆さばきと独特の視点で
とてもおしゃれなお作品になりました。
いつもながら大変お上手!!!

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おつぎ、Iさま!
お庭のコブシ、しなやかな曲線がとても綺麗です。
春先の少し曇った寒さの残る空気感が出ています。
コブシやモクレンは春の目印。
どんな人にも特別な存在になっていることと思います。
胡粉の白に優しい卵色
ガクの薄緑のバランスが大変良いです。
来春にはぜひお庭の開花より早く玄関に飾ってくださいね~!
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春のお花が続きます♪
お次はNさま!
いつもオイルパステルでスケッチされていらっしゃるNさま。
日本画で仕上げた感じも独特のふんわり感がおありです♪
前回に続き、陶器の感じがすっかりお上手になりました!
陶器の影の色の選択が決まっております。
椿の葉っぱの艶感もよいですね~(*^▽^*)
お得意の陶器をちょっとアップに!
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最後はNさま!
どんな時でも笑顔でいて下るNさま!
お教室のお日様のような存在でいらっしゃいます。
生きてこられた道のりと
その都度こ越えてこられたお経験は
無意識のうちにもお作品に反映されます。
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切れのよい構図と丁寧な色仕事。
重厚感のある幻想的なお作品になりました。
手前の川の幅が大胆に広くなって富士山の三角と対比しています。
見る人の視点は手前から川上へ
そして富士山頂を経て満月に誘われます。
絵を通してこの風景を旅することができます。
素敵なお作品を有難うございます。

ではでは
みなさまのファイトに励まされながら
私も精進してまいりたいと思います。
次回もお楽しみに~(#^.^#)








# by akikomoriya | 2019-07-15 18:20 | SBS学苑 日本画教室

ジャポニスムふたたび 50話

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海の日ですがちょっと肌寒いですね。皆様いかがお過ごしですか?
本日静岡新聞朝刊、「ジャポニスムふたたび  50話」です。

 静岡の花から 日米友好の絆       日本画家 森谷明子

 先日「全米さくらの女王」が来静され、静岡ユネスコの一員として歓迎会に出席した。米国で愛され続ける「ワシントンの桜」は静岡市興津で育てられた桜だという。
 ことのはじまりは、明治にまでさかのぼる。桜の季節に日本に滞在した米国の来訪者たちは、上野や墨田川でくり広げられる花見の情景に圧倒された。一面桜で埋め尽くし、薄紅色の夢幻世界をつくりだす日本人独特の園芸手法。その桜尽くしのただ中で、しばし日常を忘れる人々。桜は北半球温帯に広く分布するものの、日本人ほど熱狂的にこの花を求め、愛でる民族はない。 
 彼らは自国にもこの桜の文化を伝えたいと願った。やがて桜を介して両国の友好を願う日米双方の人々の努力と情熱が、それぞれの政府を動かし、桜の寄贈計画が持ち上がる。
 興津園芸試験場の活躍は、寄生虫や病気のない完ぺきな苗木を作ることだった。海を渡る日米友好の苗木づくりに誇りを感じた技術者らの、職人気質の見せどころであった。
 そして1912年(明治45)、桜に魅せられた人々の夢と希望を受けて、興津で育った6040本の桜の苗木が、ついに太平洋を渡った。
 戦時下のワシントンでは、桜が憎しみの標的として伐採されないよう「日本の桜」ではなく、「東洋の桜」と名前を変えて守られ、終戦後は2年で桜祭りも再開された。その翌年からは「全米さくらの女王」の選出が実施され今日に至る。
日米の友好の絆は、戦争という国家の都合に引き裂かれることなく、現在に引き継がれている。それは「桜を愛でる」という文化の上に築かれた、美しくも堅牢な平和の砦である。
 ちなみに、1915年(大正4)に桜のお礼として米国から「ハナミズキ」が贈られ、現在静岡市の木となっている。
花が築いた平和の砦。静岡という場所に、またひとつ美しい物語を発見した思いである。

森谷明子日本画遊々
http://akikomoriya.jimdo.com/





# by akikomoriya | 2019-07-15 17:53 | ジャポニスムふたたび

ジャポニスムふたたび 49話

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静岡新聞 今朝の朝刊です♬
ジャポニスムふたたび 49話

 『雨を表す言葉美しさに満ち』       森谷明子

 西洋の古典画で雨を描いたものを見たことがない。

 そもそも西洋において風景画の位置づけは低く、雨に美を感じるといった文化も育たなかったのだろう。

 ゴッホが丹念に模写した浮世絵の中に、広重の名所江戸百景「大橋安宅の夕立ち(おおはしあたけのゆうだち)」があるが、油絵具とブラシで丁寧に描き写された雨筋の一本一本を見るにつけ、ゴッホがどれほどこの作品に心酔していたかが伝わる。

西洋の人々にしてみれば、雨をモチーフとして選んでいることにまず驚き、その雨を糸のように美しい線で表現する手法に衝撃を受けた。

 恵みの雨とはいえ、じめじめと濡れる鬱陶しさは決して喜ばしいものではないが、日本人はその雨を楽しむことができる。雨足の気配を感じ、雨音に耳を傾け、細やかな心で雨を観察している。それは雨を表現する言葉の多さにも表れている。

「にわか雨」、「村雨」、煙るような夕立ちの「白雨」。冬に降る「時雨」、春先にそぼ降る「菜種梅雨」、花を濡らす「紅の雨」、春の長雨「卯の花くたし」、そして「五月雨」、そろそろ梅雨かなと思う「走り梅雨」に梅雨明け間近の「返り梅雨」。

雨に関わる美しい言葉にいざなわれ、ふと気づけば鬱陶しさは消え失せ、趣深い対象として雨を受け止めている。日本人の言葉遊びの巧みさである。

 雨を表す日本語は数百もあるというが、こうした美しい表現は、俳句の季語としてだけでなく、現代を生きる私たちが何気に見聞きする日常のなかに散りばめられている。

 日本人とはつくづく幸せな民族である。 雨、というただそれだけの現象を、何百通りにも味わい尽くす。

 教育とは高次元の感受性を育てるもの、という言葉を聞いたことがあるが、古き良き日本の読み書きの学びには、そうした霊妙で麗しい喜びが満ち満ちていたのだと最近しみじみと思う。



# by akikomoriya | 2019-06-17 20:47 | ジャポニスムふたたび

ジャポニスムふたたび 48話

静岡新聞朝刊です♬ 今日はどういうわけか掲載された画像をアップできなくてすみません!
文章だけだと寂しいので関係ないですが手持ちのお花の写真を載せます♬

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ジャポニスムふたたび 48話

 天皇言葉に強い言霊意識       森谷明子

翻訳しにくい日本語のひとつに「天皇」がある。

古くは「スメラミコト」ともいい、「大王」などを経て、飛鳥時代に「天皇」に定着し今に至るが、二千年あるいはそれ以上昔から、日本の「まつりごと」(祭・政)の頂点にあり続けた「座」であることだけは間違いない。

日本の古い時代には、神のご神託を受ける女王の「祭」と、それを具現化する男王の「政」の、ふたつがひとつで、これが日本の統治体制の原型であったと考えられる。

「祭・政」のうち「政」の部分は、武士が代行した時代も長く、現在においては議会を通して国民が行っていることになる。

しかし、「祭」つまり「祭祀」だけは、天皇以外の者が代行したことは、日本の歴史上いまだかつて一度もない。つまり、天皇という職務としてもっとも重要なお仕事は、神と人との仲介役としての「祭祀」である。

現在でも、古式ゆかしく執り行われる宮中祭祀では、天皇は歌を歌われる。それは天皇個人の喜怒哀楽ではなく、すべての国民の幸福と安寧を祈願し「言挙げ」するものである。

歌のみならず、天皇が公に対して発する言葉は、万人の上に昇る太陽のように国民を励まし、誰一人として傷付けることのないよう慎重に吟味しながら、最も神聖な言葉だけを自らの言葉として発している。

これだけ言論の自由が確保されている現代においてもなお、天皇の職務に関しては、日本の古典にのっとった、徹底した言霊への意識が求められる。同じ人間でありながらも、その意識のもち方が、天皇と一般人のもっとも異なる点であろう。

おそらくは天皇個人の能力以上に重要視されてきた祭祀と言霊の継承。それが二千年あるいはそれ以上の年月、ひとつの系譜によって守られてきたことが、天皇をエンペラーやキングとは訳せないと感じる所以である。

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# by akikomoriya | 2019-05-27 21:39 | ジャポニスムふたたび

韓国 国境ハンドインハンド

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令和が明けまして皆様いかがお過ごしでしょうか?
私は連休前半に
韓国の38度線付近にある町「鐵原」に行ってきました。

4月27日は...
南北統一を願う韓国側の人々が
国境付近の非武装地帯500キロに沿って手を繋ぐイベント
「国境ハンドインハンド」が行われました。
これは
昨年年4月27日の板門店での南北首脳会談
(南北が分断されて以来初)の成功を受けて企画されたものです。
予定では150万人が参加されるということでしたが
私が参加した鐵原でもたくさんの人々が手を繋ぎに集まっていました。

日本、アメリカ、イスラエル、パレスチナ、イギリス、
インド、カンボジアなど世界14ヵ国の平和活動家をはじめとし
外国人も多数参加していました。

国境付近に立てるだけではなく
現地で行われている勇気ある人々に出会えたことは
私にとって本当に有難い機会でした。
誘ってくださった方、同行してくださった皆さんに
心から感謝申し上げます!

かつて銃弾が飛び交い
現在もまだ回収されない遺体と
200万個の地雷が放置されているという38度線ですが
目を背けることなく
ひたむきに祈り続ける人々や
勇気ある行動を起こす人々の存在を知り
言葉にならない感銘を受けました。

さらに
27日のイベントが成功した瞬間
なんと見上げる空に
太陽を虹が取り囲む「日輪」の現象が!
とても不思議な体験でした。

今回の一連のイベントは
「国境平和学校」校長であるジョン・ジソク牧師という
たった一人の人間の呼びかけに
多くの人や機関が動きました。
YMCAアジア太平洋同盟、江原国立大学、ソウル国立大学など
国内外の多くの賛同を得ています。
第二回、第三回と回を重ねるごとに
さらに多くの人々の知るところとなり
韓半島を動かす揺るぎない潮流となることを心から願い鐵原を後にしました。

★上の写真は「国境平和学校HP」から拝借いたしました



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# by akikomoriya | 2019-05-06 05:37 | 平和な世界を求めて

ジャポニスムふたたび 47話

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ジャポニスムふたたび 47話

八百万の神も「祓え」共通          日本画家 森谷明子

「なにごとの おはしますかは知らねども かたじけなさに涙こぼるる」は、西行法師が伊勢神宮を参拝した際に歌った歌である。

 どのような神様がいらっしゃるかはわからないけれど、有難さに思わず涙が出た、という意味であるが、日本の神社というのは実態が不明瞭であるのがよいところであると思う。

 一般的に宗教というのは、教祖がいて教義経典があり、神仏の御名はもちろん、種々な決まり事も明確になっているものなのだが、日本の神道は教祖も教義も存在しない。八百万の神々を祀る一方で、極端に言えばこの世界のすべての人々を受け入れるので、他宗教を信仰する方々でも参拝できる。

 こうした不明瞭さは他の宗教から見れば驚くべきことであり、宗教というよりはむしろ生活文化習慣をとりまとめた、人々の心のよりどころ、という表現がいいのかもしれない。

 もともとは山や岩、滝などをご神体としていたと考えられ、富士山や奈良の三輪山など山そのものをご神体とする形は各地に残っている。その後、祭祀場所として仮の社が作られるようになり、それが神殿となった。

 各神社ごと、祭神もしきたりも千差万別であるのが日本の神社の面白いところであるが、絶対に外せない共通事項として「祓え」がある。

 人生の節目節目で穢れを祓い清めていただく。特定の宗教は持たずとも、罪穢れや禍々しさを身にまとったままでは、運も逃げ願いも叶わないように感じるのが日本人である。まずは祓い清めをしてくれる場所として、日本人の身近な場所にいつも神社があった。

 玉砂利を踏み、手を洗い口を漱ぎ、柏手を打って拝すると、なんとも言えず清々しく、尊いものに触れた心持になる。理由は分からなくとも、そうしたことに有難さを感じることができるのが、西行の時代も今も変わらない日本神道のよさであると思う。 



# by akikomoriya | 2019-04-29 15:45 | ジャポニスムふたたび