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蔓の楽しみ

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 秋も深まってきますと、あちらこちらにカラス瓜の赤い実が目につきます。「カラスも喰わぬカラス瓜」なのだと昔誰かに教わったのですが、紅葉の頃が過ぎた冬枯れの山野で、蔓も葉もカピカピに干からびたというのに、尚も赤く垂れ下がっている実を見るにつけ、「やっぱりカラスも喰わぬまずさなんだ~」と思ってしまいます。
 

 私は蔓ものの植物が好きです。まずは子供の頃から大好きだった「朝顔」。今でも朝顔の行燈作りを見ると胸躍る気持ちがします。最近では野生化して地を這いながら群生する、青や白など原種に近い朝顔が魅力的です。本来秋の草花であり、野生種は大変たくましく、初霜が降りるまでがんばって花を咲かせ続けます。蔓は左巻き、茎そのものが蔓なので、体全体で這い上がってゆきます。その姿は大らかで力強く、また人間業では到底及ばぬ麗しい曲線を朝ごとに描くのです。花はさらなり!まぁるい形は朝の光そのものを分散して放っているような清々しさがあります。しかも一日と言わず、朝の数時間のみ開花し、後は萎んで二度と再び顔を見せることはありません。その潔さと言ったら!朝顔はどこをとっても美しい!

 それから「カラス瓜」。これは本当にかわいい!茎から繊細な蔓が伸びて、近くに絡みつくものがないと自分自身に絡みついて、くしゃくしゃにもじかって玉になっている部分が時々あります。巻き方もまちまちで、右に左にチリチリ巻いています。

 植物の蔓を観察し、日ごと成長を楽しみながら夢中になってその曲線の美しさを写し続けた学生時代。あの日の延長線上に今の自分がいて、やっぱり蔓を描き続けています。

by akikomoriya | 2011-10-13 20:25
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