人気ブログランキング |

ジャポニスム、ふたたび。 ①

 3月の震災以降、日本人の心のあり方を問う場面が増えたように思います。

 日本人の忍耐強さ、勤勉さは世界でも定評があります。ありがたいことです。それ以外にも日本人の素晴らしい資質はたくさんあります。
 絵画や芸術というものは、それを作成した人の、人柄や考え方世界観などを如実に物語ります。同様に、その国の芸術文化を紐解くと、その国の歴史や民族性が本当によく分かります。まさに、一目瞭然です。

 日本の芸術は19世紀の開国と同時に世界に公開され、瞬く間に一大センセーション「ジャポニスム」の波を引き起こしました。マネ、モネ、ルノワール、ゴッホ、ホイッスラー、クレー、クリムト…当時の画家で日本の影響を受けなかったものはないと言ってもよいほど、日本は世界の芸術文化に多大な影響を与えました。

 日本人の感覚ってそんなに凄いの?と私たち日本人は思います。でも私たちが思っている以上に、日本の文化芸術はすご~いんです!

 それで今日は日本人の「形」から紹介。

 日本の形で一番特徴的なのが「デフォルメ」です。実際の形を描き手の感覚により自由に歪曲させます。今だからこそ抽象芸術は当たり前ですが、19世紀以前の西洋には、見えたとおりの写真のような仕上がりこそが絵画でありました。自由な歪曲はその人の心の感動や視点、価値観をストレートに表します。浮世絵の世界にはデフォルメがたくさん見られます。
e0240147_23424061.jpg

葛飾北斎の「神奈川沖裏浪」です。襲いかかる波は実寸以上に大きく、対比する人間は小さく描かれています。波に飲み込まれるような船頭たちの恐怖感を強調するためにも、このようなデフォルメは効果的です。

 高校生に感じたままのデフォルメを生かしながら、猫じゃらしを描いてもらいました。百人百様、自由な表現は、もともと世界にあったのではなく、「ジャポニスム」の波に乗って、日本から世界へ送られたものだったのです。
e0240147_18291789.jpg
e0240147_18294831.jpg

e0240147_2026398.jpg
e0240147_18282631.jpg
e0240147_1828508.jpg



 
by akikomoriya | 2011-12-09 18:30
<< ジャポニスム、ふたたび。 ③ 絵本の楽しみ ⑦ >>