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西行と桜 書画の楽しみ屏風展 ③

今日は穏やかな一日でした。なかなか風は冷たいものの、あちらもこちらも春の花がどんどん咲き始めています。
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今日も展示会場に顔を出しました。園内も椿が満開♪ いろんな方が来てくださり、本当に有りがたい限り…。

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230首は有るという西行の桜の歌で、もっとも有名なのがとにかくこれ!みなさんまず初めにこの歌を見つけて納得されます。
「願わくは 花の下にて 春死なん その如月の 望月の頃」
その歌の通りに、旧暦の二月、満開の桜と満月に見取られて他界した西行の死を、当時の人々は驚きを持って讃えたといいます。


一見、死を間近にした人が歌った歌のようにも思えますが、実はこの歌は晩年のものではなく、比較的若い頃に歌われたもののようです。そしてその若い日の志の通り、自らの死を成就させたということは、その間の西行の生き様、有りようが、いかに真摯であったかを物語ります。

西行の桜の歌はどれも、浮かれた恋を桜に託して歌ったものなどではなく、人としての悟り、ひとつの到達点を、桜を通して求め、それを体現しているように私は思います。


「夢は叶う」「人生は思った通りになる」というプラス思考的な生き方が最近よく語られるようになりました。スポーツ選手や著名な方々がそういった事を語ってくださることは、社会によい影響を与えます。そしてさらに一歩すすめて、「死」というものもまた、自らが願ったとおりに、自らの美学に従って、演出できるのだと言うことを、西行は教えてくれているように思います。人生のみならず、死さえも、本来、自分自身の日々の想念行為の蓄積によって、導かれてゆくのかもしれません。

いつの日か、私の身の上にも死が訪れる…たとえ病室で管だらけになって死を迎えるとしても、身辺のすべての人々に最後まで感謝の気持ちを表しながら、人生のすべてをよい経験だったとみなして死んでゆきたいと思います。

西行の生き様、死に様は、その後の日本文化に多大な影響を与えます。
芭蕉を奥の細道へと誘ったのは、「道祖神の招き」というよりは西行への憧れであったように思うのですが、どうでしょうね…。

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by akikomoriya | 2012-03-27 21:50 | 日本画
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