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新緑の赤

日に日に緑が眩しくなる季節です。

この季節は一年の中で最も多くの「緑」が観察されます。

限りなく白に近い緑…限りなく青に近い緑…限りなく黄色に近い緑…

冬を越えてきた常緑樹の深い緑に加え、この一ヶ月あまりの間に芽吹いたばかりのやわらかな「新緑の緑色」たち!


そして意外にもそれらの「新緑」の中に赤い色をしているものがあります。まさに限りなく赤に近い緑、です!

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これは楠の新芽。かなり赤いですね~。赤から緑へとうつる微妙なグラデーション!
まさに自然界の技!

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これは馬酔木。アセビと読みます。
春先に白い可愛らしい花を咲かせます。
奈良の春日大社裏手にある馬酔木は有名ですよね♪

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こちらは樫の仲間。ややくすんだ茶色です。

その他に柿なども、この季節は毎日毎日みるみる色が変わります。くすんだ茶系の緑から、光るような黄緑へ!そうして秋の収穫の頃は虫食いだらけで限りなく黒に近い緑になります。
本当に自然のなせる技は美しい!

緑、赤というと秋の紅葉を思い浮かべますが、秋の紅葉とはひと味違った、もっとやわらかくてスモーキーなグラデーションです。

春の野山を描くとき、頭の中で「春先の新緑は…」と考えて、黄緑や明るい緑ばかりで描いてしまうと、春の風景にはなりません。

このくすんだ柔らかなグラデーションと新緑の中の「赤」をしっかりとらえないと、春先の緑の風景にはならないのでした。

by akikomoriya | 2012-05-01 18:45
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