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平清盛

7月8日放送のNHK大河ドラマ「平清盛」、良かったですね~良かったです本当に…

清盛・義朝の一騎打ちも、剣道が武術として確立していた戦国時代や江戸時代のチャンバラとは違い、刀と剣をとりあえず振り回しながら、頭突きあり蹴りありの体当たりの戦い…平安末期の剣術ってこんな感じだったかも、と思わせるものでした。このドラマ、とにかく美術的にも細部のこだわりが凄いです!

今回の大河は清盛が白河法皇の落胤であるという説など、あまり一般の人々には知られていない部分から始まり、視聴者は混乱したかもしれませんが、これはかなり真実に近いと私は思います。聖子ちゃんが演じている「祇園女御」が清盛の母あるいは養母であるとする系図が発見されており、ドラマはそれに従ったと思われます。ただ清盛の自身は「滅びの象徴」ではなく、むしろ天皇の血をひくものとして優遇されていたかもしれませんが。またあの時代、天皇が寵臣に対し、妊娠している側室ごと賜るというのはよくあることだったようです。

内容的にも「傲れる平家」「華美な平家」のイメージを大きく覆す挑戦的な作品であると思います。
日本国を富ませること、腐敗した貴族社会から政権を奪い政治を立て直すこと、神戸港の整備や厳島神社の造営など、清盛の功績にはひとつひとつに信念がありセンスがあります!

その清盛の人柄を偲ばせるものといえば…厳島神社を見れば一目瞭然!作品は作者の意図や思考を如実に反映するものですが、清盛の設計による厳島神社を見ると…ギリギリの線で勝負に出る大胆さと、危険を冒してまで美を貫く潔さが感じられます。とにかくあの社は凄い!
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もう少し床板を上げれば、高潮や台風の被害も少なくて済むのに、それをしない。なぜなら安全を優先するその僅かな差で美のバランスが崩れるから!海面に浮かんでいるようにするためには、ここで床板を上げてはならないのです。常に人の手を加えつつ、大自然とのバランスを保ち続けようとする、ギリギリの挑戦です。まさに世界遺産にふさわしい人と自然の美の極みでございます…涙


歴史は常に勝者が綴ってゆくものであり、敗者の真実はなかなか語られないものなのです。清盛についての研究は80年代以降詳しくされるようになったらしく、特に戦前生まれの視聴者にとっては「清盛ってこんなかね?」という違和感の方が強いかもしれません。このドラマの価値が認められるのは10年くらいたってからかもしれませんですね…

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by akikomoriya | 2012-07-11 12:39 | おしゃべり
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