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上高地の思い出

今まで見た風景の中で、一番美しいものは…?と聞かれたら、迷わず「上高地」と答えます。

穂高から流れる梓川のほとり、この世のものとは思えぬ美しさ…

上高地には今までに4回行ったことがあって、
1回目はなんと…夢でした。デジャヴーってやつです。
高校2年生の6月でした。…夢の中で、林を抜けるとそこには、えも言われぬほどの美しい清流が流れていました。さらさらさらさらと流れる透明な水。あまりの美しさに、その夢が覚める時、「私はこの夢が覚めても絶対この風景を忘れない…忘れない…」と、ほとんど「土曜日の実験室」みたいな気分で目ざめたことを覚えています。

そしてその一ヶ月後、美術部の合宿で上高地に行きました。バスを降りるとき、バスガイドさんが「そこの林を抜けると梓川があります」といいました。…これは…?夢で見たあの場所!!かなり興奮して梓川と穂高を仰ぎ見た私でした。

その後、社会人になって、芸術科のある高校に勤務し、高校時代の部活の顧問で担任でもあった先生のもとで働くようになり、再び合宿で上高地を訪れたのが3回目。

これはその時の写真です。20年ほど前の私でございます~♪梓川にかかる「河童橋」♪この写真は自分の中でかなり大切な一枚です。   
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ここまでは以前のブログでもお話しした記憶があるのですが
今日は続きです♪
顧問で担任だった中西先生は、日展に出品している日本画家でもありました。アトリエに連れて行ってもらい、日本画の絵の具を触らせてもらって、「日本画をやってみたい!」と決意できたのは中西先生のお陰でした。就職までお世話してもらい、一生の宝物となる風景に出会わせてくれて・・・。人生の恩人であるにもかかわらず、私は先生のことはずっと「たぬき」だと思っていて、お腹が丸いとか「たぬきに似てますよねえ」とかかなり言いたいことばっかり言っていたと思う。                                      

結婚して十数年があっという間に経ち、何年か前の夏、磐田に行ったとき、「ちぐさ」というギャラリー喫茶にふいに寄ったら、なんと中西先生の個展をやっていた。先生は山が好きで山ばかり描いていたけど、その時もほとんど山の絵だった。絵を見ている内にこれも偶然に、先生がご家族と一緒に会場に現れた。ビックリ!でももっとビックリしたのは、先生は以前のようではなく、痩せこけたたぬきになっていた。その様子からもう長くはないのだとわかって、最後に言葉に詰まって、8月に同窓会の予定があったので、「8月にまたお会いできますよね」と言ったら、「どうだかな~」みたいなことをおっしゃって、その1ヶ月くらい後だったか、先生は亡くなった。棺の中の先生は、さらに痩せて見る影もなかった。                                      

ところで、私は味噌が好きでやたら味にはこだわるんだけど、それはここ数年のこと。気付いたら味噌好きになっていた。あと、お茶にもやたらこだわって、こだわる内に急須ばっかりやたら増えた。先日、はっと気が付いたんだけど、中西先生のアトリエに行ったとき、「俺は味噌にはうるさいだ」と言って味噌焼を出してくれたことと、棚に急須をコレクションしていたことを思い出しなんだかビックリした。                     とりとめもなくなってしまったけれど、夏になると穂高を思い出す。さらさら流れる清流と、高山植物の色とりどりの花々。それで今自分が日本画を描いていられることを有り難く思い、中西先生に心から有り難うって思う。

今日は長くなってしまいました。ここまで読んでくださって有り難うございます。    

by akikomoriya | 2015-08-17 20:34 | 日本画
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