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ジャポニスムふたたび 48話

静岡新聞朝刊です♬ 今日はどういうわけか掲載された画像をアップできなくてすみません!
文章だけだと寂しいので関係ないですが手持ちのお花の写真を載せます♬

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ジャポニスムふたたび 48話

 天皇言葉に強い言霊意識       森谷明子

翻訳しにくい日本語のひとつに「天皇」がある。

古くは「スメラミコト」ともいい、「大王」などを経て、飛鳥時代に「天皇」に定着し今に至るが、二千年あるいはそれ以上昔から、日本の「まつりごと」(祭・政)の頂点にあり続けた「座」であることだけは間違いない。

日本の古い時代には、神のご神託を受ける女王の「祭」と、それを具現化する男王の「政」の、ふたつがひとつで、これが日本の統治体制の原型であったと考えられる。

「祭・政」のうち「政」の部分は、武士が代行した時代も長く、現在においては議会を通して国民が行っていることになる。

しかし、「祭」つまり「祭祀」だけは、天皇以外の者が代行したことは、日本の歴史上いまだかつて一度もない。つまり、天皇という職務としてもっとも重要なお仕事は、神と人との仲介役としての「祭祀」である。

現在でも、古式ゆかしく執り行われる宮中祭祀では、天皇は歌を歌われる。それは天皇個人の喜怒哀楽ではなく、すべての国民の幸福と安寧を祈願し「言挙げ」するものである。

歌のみならず、天皇が公に対して発する言葉は、万人の上に昇る太陽のように国民を励まし、誰一人として傷付けることのないよう慎重に吟味しながら、最も神聖な言葉だけを自らの言葉として発している。

これだけ言論の自由が確保されている現代においてもなお、天皇の職務に関しては、日本の古典にのっとった、徹底した言霊への意識が求められる。同じ人間でありながらも、その意識のもち方が、天皇と一般人のもっとも異なる点であろう。

おそらくは天皇個人の能力以上に重要視されてきた祭祀と言霊の継承。それが二千年あるいはそれ以上の年月、ひとつの系譜によって守られてきたことが、天皇をエンペラーやキングとは訳せないと感じる所以である。

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by akikomoriya | 2019-05-27 21:39 | ジャポニスムふたたび
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