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ジャポニスムふたたび
日本文化の扉 琉球から開け 森谷明子
日本文化は他国の文化を取り込みながら、「和風」にアレンジし膨らめていく文化とされるが、その母体となっている「和」の根っこは「縄文」にあるという。 具体的には、我々が話している言語、信仰や自然との関わり方等は縄文由来とされる。近年は、「戦い」と「自然破壊」、そして服従と隷属を示す「国家」を持たない穏健かつ持続可能な文化としても、世界からの注目を集めている。 その縄文人が、約3000年前に大陸や半島からの「渡来人」と混血して、現在の日本人が出来上がっているのだが、実はこの過程には大きく分けて三通りがあった。 一つ目は、早い時期から渡来人らとともに「水田のムラ」を営み、「戦い」を繰り広げながら「国家」を形成するに至った「西日本」。 二つ目は、時間を掛けながら渡来人らを受け入れ、「水田のムラ」を作りつつも「戦い」や「国」は取り入れなかった「東日本」。 三つ目は、「水田」も「戦い」も「国家」も取り入れず、北と南に逃れた「アイヌ」と「琉球」である。DNA的には「アイヌ」「東北」が、言語には「琉球」が、縄文人に最も近いという。 つまり、東北やアイヌ、琉球に伝承される、より古い文化の在り方を研究することで、日本文化の真の母体である「和」の原風景を知ることができるはずなのである。 先日、琉球王国の王城であった「首里城」が焼失した。あまりにショッキングな出来事ではあるが、再建に向かってより多くの日本人が琉球に目を向け、関心が注がれることで真の日本文化の扉が開くように思われる。 原日本人の末裔としての琉球に対する価値が高まることで、現在の沖縄に対する考え方にも変化が生じるのではないだろうか。この焼失が、様々な問題を抱える沖縄にとって「ピンチをチャンス」に変える“風”となることを願っている。
by akikomoriya
| 2019-11-20 09:11
| ジャポニスムふたたび
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