ジャポニスムふたたび 93話
ついに93話になりました。よくも続いたものでございます。 ひとえに皆様のお陰であります・・・ 和を求める「日本語」
日本語には様々な特徴があるが、そのひとつに、人を侮辱したり、罵倒するような「ののしり言葉」が、他の言語に比べ極端に少ないという点が挙げられる。漢語などを含めない「やまと言葉」となれば、さらに柔らかい表現となり、「愚かしい」「あさましい」「忌まわしい」「けたたましい」など、穏やかに人を批判したいときは、あえてやまと言葉にしてみるのもいいかもしれない。 一方、他の言語と比べ極端に多いものといえば、それは「尊敬語」「謙譲語」である。「尊敬語」「謙譲語」の多さはおそらく世界一であろう。争いのない共同体を目指す日本人にとって、相手への敬意と、自らがへりくだっていることのサインは、言語を通して随時行っている。 そして、もうひとつ、日本語が平和的である理由として、主語の「私」を主張しないことである。日本語は、「私が」「私は」と、なんでも主語を付け自己主張することを好まない。主語を省略することで、自我を抑制し、共感を深める効果が日本語にはあるという。 さらに、日本の言霊思想では、悪い言葉を発すれば、それが具現化してしまうと信じられ、好ましくない表現は当然慎むことになる。 言語にはそれぞれ特徴があり、その言語を話すことで、話す人の性格に影響を与えるという。そして、日本語を話していると、礼儀正しく、闘争的な感情が和らぎ、共感が生まれる傾向があるという。実際、日本語を学ぶ外国人から「日本語を学ぶと穏やかで礼儀正しくなる」という感想が多く寄せられると聞く。 私たちが毎日当たり前のように話している「日本語」には、あまたの先人の、和を求める真心が込められている。平和言語としての「日本語」を、世界に広く伝えていきたい。
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by akikomoriya
| 2023-06-07 22:17
| ジャポニスムふたたび
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