![]() 友人で、お花の仕事をしている人がいます。フラワーアトリエ エボニー&アイボリーの鈴木さんです。困ったときは必ず助けてくれる宇宙人みたいな人です。 この間会ったとき、ご自身のお仕事について「…まあ商売だからね、でも花をいとおしいと思う気持ちは必ず持っているよ」とぽつり。 だから鈴木さんの作品は、作品と言うより、鈴木さんの手によって「新しい自然が広がった」ようなものになるんだなあ、と思いました。「花は摘まれた時点で一度死んでいる。その花に再び新しい存在の意味を与えることができたら…」そんな風にも話していました。 神様は人をご自身に似せてお造りになったと聖書は言いますが、それは姿形を言うのではなく、「創造する力を持つもの」として、ということなのだと思います。アーティストってそういう仕事ができる人のことかなって思います。進化創造し続ける宇宙の最先端に人の手があって、その手によってさらなる宇宙が創造されてゆく。その根底にあるエネルギーは、我欲や物欲ではなく、野に咲く花を「いとおしい」と受け止める想いでありたいと、鈴木さんの作品を見ていつも思います。 #
by akikomoriya
| 2011-09-29 00:13
| おしゃべり
![]() 静岡浅間神社 大歳御祖神社 日待祭灯籠 お日待祭の灯籠を今年も描かせていただきました。今年は桜を描く機会が多かったので、お礼の気持ちを込めて山桜にしました。神殿の正面に飾っていただき光栄です。しかも…よく見ると、昨年奉納した作品も展示されておりました。大歳御祖神社の神様は古くよりこの地にあった「安倍の市」の守護神です。その「安倍の市」を歌った万葉歌があり、作品にしたものです。 ![]() 「焼津辺にわが行きしかば 駿河なる安倍の市道に逢ひし児らはも 春日蔵首老」 #
by akikomoriya
| 2011-09-24 14:53
| 日本画
![]() ![]() 木枯の森 F20 書 小林椿園 「羽鳥の森」にはもう一点、書家の小林椿園先生との合作「木枯の森」を納品させていただきました。藁科川の中州にある、静岡県の指定名勝「木枯しの森」です。清少納言の枕草子にも登場し、古来より歌枕として多くの歌が残されています。このあたりの風景は、市の中心部より車でたった15分程とは思えぬほど、のどかで美しい風情が残っています。「銀の匙」の筆者である「中勘助」が、羽鳥をこよなく愛し、長く滞在されたことは有名です。 小林先生に書いていただいた和歌は、新後選和歌集・読み人知らず「「人知れずおもい駿河の国にこそ身を木枯の森はありけれ」です。 先生の華麗で力強い作風は、見るものを飽きさせない魅力があります。先生ご自身の生き方も、お作品も、女性でありながらとってもカッコイイのです。今回は、森のまあるい形に合わせて、丸みのある配置で書いてくださいました。また、絶妙な滲みで切ない恋の歌を表現してくださっています。 書画は古来よりいつもともにあるものでしたが、現代はなかなか一緒に楽しめる機会が少なくなりました。これからも、こうした古くて新しい表現を、模索してゆきたいと思っています。 #
by akikomoriya
| 2011-09-19 09:23
| 日本画
![]() やまと心を人とへば 126cm×3018cm 10月にオープンが予定されています、静岡市葵区羽鳥の老人ホーム「羽鳥の森」に、昨日、日本画作品を無事に納品してまいりました。ご依頼の方のご意向で「富士と桜」をモチーフに、明るく輝かしい富士と山桜を描かせていただきました。 実はこの作品は、今年の4月にオープンした浜松市「鹿島の郷」に納めた山桜の絵と双子の作品になります。 羽鳥、鹿島、両方の作品のタイトルを並べて冒頭に「敷島の」をつけると…本居宣長の和歌「敷島の大和心を人問へば朝日に匂ふ山桜花」になります。 花見というと、染井吉野やしだれ桜の「夜桜見物」が風流なのかもしれませんが、朝日に輝く山桜の方が私は好きです。 羽鳥・鹿島ともに、ご入居される皆さまが、人生の最後のひとときを、明るく輝かしく喜びに満ちてお過ごしになられますよう、心からお祈り申し上げます。 ![]() #
by akikomoriya
| 2011-09-18 22:09
| 日本画
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